朱鞠内というところ

朱鞠内というところ

幌加内町朱鞠内:日本最寒の地として有名で、毎年冬が来ると全国放送で雪が多い、気温が下がったとTVで取り上げられる場所です。北海道では毎年積雪が一番多く、その冬の最低気温ベスト3に大抵は入っています。-30℃以下、積雪2m越えの両方がある場所は日本でただ一か所、幌加内町だけです。農業を営むには最悪の条件と言われます。なにしろ、雪解けが5月中旬から下旬、道内の他の地区より1か月以上遅いのです。GWでも1mの積雪があることもあります。霜が降りなくなるのは6月15日くらいから。秋の霜は、早い年には9月20日頃のこともあります。作物が安心して育っていられるのは実質3か月。

短い夏、作物たちは必死に成長し、必死に実らせます。寒暖差が美味しい味を育てるといわれますが、朱鞠内ではこの季節、日中は30℃前後でも明け方には10℃を下回ることも少なくありません。気候条件が厳しいため収穫量は少なくなってしまいますが、抜群の味のものが出来るのです。私たちは平成9年に新規就農を決めた時、たとえ収量は少なくても特別な味の作物が出来るこの朱鞠内という土地に魅了されました。もしここで有機栽培の作物を育てたら、一体どんな味の物が出来るのだろう、それは未開の地への冒険に通じるものがありました。「これまで市場に出回った事の無い味を作りたい」、私たちの挑戦は、今も続いています。そして、私たちの究極の目標は、「山菜に負けない味の野菜づくり」です。

なぜ朱鞠内なのか

私たちの出会いはアラスカ。克弘はマッキンレー山に登頂し、ブルックス山脈でのハンティングキャンプ、そしてアラスカンネイティブの村で3冬を過ごした経験があります。光恵はフリーランスのカメラマンとしてアラスカの自然と野生動物をライフワークにしていました。大自然に囲まれた環境で、自然を相手に子育てをしながら生きてゆきたい、日本って、良い国だよね、出来る事ならこの国でそんな環境を探したい。アラスカの世界観がありつつ日本人として生きてゆける、私たちの想いにぴったりだった場所、それがここ朱鞠内でした。

【夏】一気に夏に突入し、あっという間に過ぎ去る夏。作物も雑草もその成長のパワフルさは圧巻です。きつい日差し、カラッと乾燥した30℃の気温、一気に冷える夜。満天の星空は、天の川に吸い込まれそう。春の山菜、夏の野菜、秋のキノコや山葡萄、森の木々etc。何もない?!いえいえ、沢山の命に囲まれた、自然の豊かさが心躍る場所なのです。

【冬】11月に入ると雪の世界が始まります。ふわふわのパウダースノーが毎日毎日降り積もる。晴れると-20℃以下のキンキンの世界。白い雪、でも多種多様な白さがあり、雪の種類も日々変化に富み、その美しさに息をのむ。雪の結晶がそのまま落ちてくる。1年の半分が雪の世界。だからこそ雪を楽しむ暮らしがここにあります。

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